DAVINCI RESOLVE EDITOR KEYBOARDの機能キーの編集ボタンをまとめてみた

実はこの編集ボタンの挙動がタイムラインのイン点アウト点の設定が片方のみか、両方あるのかで変わってくるのはご存じでしょうか。DAVINCI RESOLVE EDITOR KEYBOARDでは、機能キーと呼ばれファンクションキーの位置にあります。編集スタイルにもよると思うのですが、よく使うキーもあれば、使わないキーもあるでしょう。しかし、知っておけば役立つというもの。知識は邪魔になりません。

編集ボタンの挙動をイン点アウト点ごとに整理してみる

INSERT(挿入)、O/WR(上書き)、REPL(置き換え)、FIT TO FILLの4つをまとめ、ここではマニュアルには記載されていない私の視点で書きました。タイムラインのイン点アウト点の設定によってどう異なるかを復習してみます。

INSERT(挿入)

挿入位置を起点に以下の長さ分タイムラインに置かれているメディアは全て右に移動します。

状態長さ位置挙動
タイムラインにイン点・アウト点なしソースクリップの長さ再生ヘッドの位置に挿入長さ分、右側のメディアは全て右に移動する
タイムラインにイン点ありソースクリップの長さイン点位置に挿入長さ分、右側のメディアは全て右に移動する
タイムラインにアウト点ありソースクリップの長さアウト点位置からソースクリップの長さ分遡った位置に挿入長さ分、右側のメディアは全て右に移動する
タイムラインにイン点・アウト点ありインアウト点がソースクリップより短い場合はインアウト点の長さ、長い場合はソースクリップの長さイン点位置に挿入長さ分、右側のメディアは全て右に移動する

O/WR(上書き)

挿入位置を起点に以下の長さ分タイムラインに置かれているメディアを上書きします。複数のメディアと跨った場合は複数を上書きします。

状態長さ位置挙動
タイムラインにイン点・アウト点なしソースクリップの長さ再生ヘッドの位置に挿入長さ分、右側のメディアを上書きする
タイムラインにイン点ありソースクリップの長さイン点位置に挿入長さ分、右側のメディアを上書きする
タイムラインにアウト点ありソースクリップの長さアウト点位置からソースクリップの長さ分遡った位置に挿入長さ分、右側のメディアを上書きする
タイムラインにイン点・アウト点ありインアウト点がソースクリップより短い場合はインアウト点の長さ、長い場合はソースクリップの長さイン点位置に挿入長さ分、右側のメディアを上書きする

REPL(置き換え)

ソースクリップの再生ヘッドの位置にあるフレームをタイムラインの再生ヘッドの位置に合うようにタイムラインのクリップを置き換えます。素早く編集するために用意された機能で、ビデオ中のアクターのアクションやオーディオの特定のビートに再生ヘッドを置いて、その位置にソースクリップを合わせたい場合に便利です。

状態挙動
タイムラインにイン点・アウト点なし再生ヘッドの位置にあるクリップを置き換え
タイムラインにイン点ありイン点位置以降の全てのクリップを置き換え
(エラー:タイムラインの再生ヘッド位置とイン点位置の距離がソースクリップの再生ヘッド位置から割り出される長さを超えると置き換えできない)
タイムラインにアウト点ありアウト点位置以前の全てのクリップを置き換え
(エラー:タイムラインの再生ヘッド位置とアウト点位置の距離がソースクリップの再生ヘッド位置から割り出される長さを超えると置き換えできない)
タイムラインにイン点・アウト点ありイン点アウト点の範囲を置き換え(複数のメディアと跨った場合は複数を置き換え)

FIT TO FILL

再生ヘッド位置を基点としてその場所にクリップがあればそのクリップを置き換え、クリップがない場合はその領域をソースクリップで埋めます。タイムラインのクリップがソースクリップより短い場合はファストモーション、長い場合はスローモーションとなります。

状態位置挙動
タイムラインにイン点・アウト点なし再生ヘッドの位置に挿入再生ヘッド位置にあるクリップを置き換え
タイムラインにイン点あり再生ヘッドの位置に挿入再生ヘッド位置にあるクリップを置き換え
タイムラインにアウト点あり再生ヘッドの位置に挿入再生ヘッド位置にあるクリップを置き換え
タイムラインにイン点・アウト点ありイン点位置に挿入イン点アウト点の範囲を置き換え(複数のメディアと跨った場合は複数を置き換え)

コメントを残す