昇華プリンタによる写真印刷

インクジェットプリンターでいままではそれなりに満足してきたけれども、最近どうも画質が物足りないと思っておられる方。デジタル全盛時代になっても相変わらず写真は銀塩プリントが最高峰なのだろうか、とお考えの方も多いのではないでしょうか。

昇華型の特徴

インクジェットやレーザープリンター、印刷といった粒子方式と違い、ルーペで拡大してみても細部までシャープにプリントされます。出力解像度は最高で600×600dpiと、昇華型では最高値です。

また、プリントの保存性の高さに関しては昇華型の特徴である自動ラミネート機能が大きく貢献しています。複合的外部刺激にも強く、太陽光線だけでなく、湿気、外気温の変化、水分やホコリ、傷などをシャットアウトしてくれます。「コニカ100年プリント」の、色アセに強い技術が導入されていますので、ラミネートの素材も方法も非常に進化しています。見た目は極薄で透明なセロファンフィルムみたいな材質のラミネート(オーバーコート)なんですが、メーカーの研究によれば30年経過しても色あせがほとんど見られないほど堅牢なプリント上がりなんです。

出力サイズ

  • PC(ポストカード)(KGサイズ)(101mm×152mm)
  • 2PC(152mm×203mm)
  • パノラマ(152mm×507mm)(152mm×360mm)

PC

海外ではL判よりちょっと大きいこのサイズがよく使われていて、一眼レフの縦横比3:2に合わせたサイズです。いわゆるハガキサイズ。

サイズ(単位:mm)101 mm × 152 mm
サイズ(単位:inch)4 インチ × 6 インチ
サイズ(単位:pt)289 pt × 431 pt
最低推奨画素数216万画素
縦横比1.49
ピクセル数
72dpi144dpi200dpi300dpi400dpi600dpi
289
×
431
578
×
862
803
×
1197
1205
×
1795
1606
×
2394
2409
×
3591
印刷は300dpi以上を推奨

(単位:Pixel)

2PC

PCの倍サイズの大判で迫力ある仕上がりにピッタリです。

サイズ(単位:mm)152 mm × 203 mm
サイズ(単位:inch)6 インチ × 8 インチ
サイズ(単位:pt)431 pt × 578 pt
最低推奨画素数432万画素
縦横比1.49
ピクセル数
72dpi144dpi200dpi300dpi400dpi600dpi
431
×
578
862
×
1156
1197
×
1606
1795
×
2410
2394
×
3212
3591
×
4818
印刷は300dpi以上を推奨

パノラマ

パノラマ写真はきわめて横長または縦長のサイズです。地平性を意識した風景写真はもちろん、家族写真や集合写真に最適です。高い建造物や星景写真にも独特の味が出ることでしょう。

サイズ(単位:mm)152 mm × 507 mmまたは152 mm × 360 mm
サイズ(単位:inch)6 インチ × 20 インチまたは6 インチ × 14 インチ
サイズ(単位:pt)431 pt × 1440 ptまたは431 pt × 1008 pt
最低推奨画素数432万画素
縦横比3.33または2.33
ピクセル数
72dpi144dpi200dpi300dpi400dpi600dpi
431
×
1440
862
×
2880
1197
×
4000
1795
×
6000
2394
×
8000
3591
×
12000
印刷は300dpi以上を推奨

入稿データ

入稿(印刷所に出す)データで最も大事なのは画質と画角です。特に画角は表示されない領域が生まれるので細心の注意が必要です。

露出調整

露出調整とコントラスト調整は最低限しましょう。厳密には異なりますが、露出とは明るさのことです。「暗すぎたら明るく明るすぎたら暗くする。」当たり前のようですが、印刷には欠かせません。

コントラスト

コントラストとは簡単に言えば明るさのメリハリのことです。「暗い部分を暗く、明るい部分を明るくする」これだけで見栄えが劇的に変わります。しかし、強すぎると色が極端になってしまいます。

画角

印刷用紙の縦横比の影響が大きくでます。一眼レフカメラで撮影した写真は印刷用紙ほぼ同じ比率で、裁ち落とされる領域は左右両端で最小限となりますが、iPhoneで撮影した写真は印刷すると上下が大きく裁ち落とされてしまいます。これはカメラと印刷用紙の縦横比が大きく異なることが原因です。

上下左右均等に裁ち落とされることを知っておきましょう。

パノラマの入稿データ

極端に横長や縦長のデータを厳密に作るには一番レフでパノラマ撮影を行う必要があります。しかし、特殊なジンバルを三脚と使って貼り合わせる前提で撮影することになるので現実的にはプロの領域です。

1:1.49の写真を使う

そこで上下裁ち落とされる前提で1:1.49の写真を印刷で使うケースがほとんどです。この場合、上下領域が相当量失われることを覚悟しなければなりません。印刷に必ず残したい要素は画面の上下真ん中に写り込むように撮影します。既存の写真を入稿する場合は写真中央に写ったものを選ぶようにします。

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